結婚や出産、育児などを見据えると、「せっかく転職しても、結婚後に辞めざるを得ないのでは…」と不安を抱く方も多いですよね。
しかし、20代だからこそ柔軟に自分の働き方を選択しやすいタイミングでもあります。結婚や出産後も仕事を続けたいのであれば、今のうちに将来を見据えた職種や働き方を選んでおくことが大切です。この記事では、20代の方が「結婚後も働き続けたい!」という思いを実現するために、どんなポイントに注目すればいいのか、具体的な職種例やキャリアプランの考え方を紹介していきます。将来を見すえて行動することで、ライフステージが変わっても、自分らしく働き続ける道は必ず見つかるはずです。
結婚後も本当に仕事を続けられる?
「結婚後も働きたい」という気持ちはあっても、「周りは家庭に専念している人が多い」「パートナーの転勤や育児を考えると難しそう…」と、いろいろな懸念が頭をよぎることもあるでしょう。特に20代での転職となると、まだ社会人経験が浅く、どんな職場や働き方がベストなのか定まっていない場合も少なくありません。
しかし最近では、結婚や出産後も女性・男性問わず働き続けることを後押しする企業や制度が増えています。リモートワークやフレックスタイムなど柔軟な働き方が広がりつつある今の時代なら、家庭と仕事を両立しやすい環境を整えている企業も多いのです。さらに、ワークライフバランスを重視する風潮が広がったことで、20代で「将来を見据えた転職」を検討することは、もはや当たり前の選択肢にもなりつつあります。
どんな職種が結婚後も働きやすい?
結婚後も働きやすいかどうかを左右する要因の一つに「職種」や「業界」があります。同じ会社でも、職種によって働き方が大きく異なることも多いです。ここでは、結婚や出産後も続けやすい傾向にある職種の例を挙げてみましょう。
- ITエンジニア・プログラマー
IT業界はリモートワークやフレックス制度の導入が早く、育児中でも在宅で働ける会社が増えています。スキルを身につければフリーランスなど柔軟な働き方に切り替えやすいのも魅力。 - デザイナー(Web・グラフィック)
クリエイティブ系の職種も、比較的自由度が高い業界です。時間や場所に囚われず、プロジェクト単位で働くスタイルが確立している会社や、フリーランスでの活動も視野に入れられます。 - 事務職・バックオフィス職
経理や総務、人事などの事務系業務は、一度スキルを身につけると他社でも応用しやすいのが利点です。企業によってはフレックスや在宅勤務を取り入れていることも多く、働き方の融通が利きやすいと言えます。 - 医療・介護・保育スタッフ
資格を持っていれば就職先が見つかりやすく、人手不足のために求人が多いのが特徴。また、パート勤務やシフト制など、ライフステージに応じて働き方を変えやすいメリットもあります。 - 営業職(リモートワーク対応)
従来の営業は“外回り”のイメージが強かったですが、近年ではオンライン商談を積極的に導入する企業も増加しています。テレワークができれば育児や家事と両立しやすく、家にいながら効率的に業務を進められます。
結婚後も働きやすい会社を見極めるポイントは?
職種や業界だけでなく、企業の制度や社風によっても「結婚後の働きやすさ」は大きく変わります。以下の点をチェックしておくと、事前に“長く働ける会社”かどうかを見極めやすくなるでしょう。
- 育児休暇や介護休暇の取得実績
法律上は、一定の条件を満たすと育児休暇や介護休暇が取得できるはずですが、実際にどれくらいの社員が取得しているか、そのあと復帰しているかが重要です。制度があっても使いにくい雰囲気の会社だと、実質的には働きにくいかもしれません。 - リモートワークやフレックス制度の導入状況
コロナ禍をきっかけにリモートワークやフレックス制度を導入した企業は増えましたが、職種や部署によっては適用範囲が限られている場合もあります。自分が希望する働き方ができる部署やポジションがあるかどうか、事前に確認しておくと安心です。 - 社員の平均年齢や男女比、役職比率
20代が多いベンチャー企業は活気がある反面、制度がまだ整っていない場合も。一方、大企業なら制度は充実していても実際の運用が硬直的なこともあります。また、管理職の男女比が偏っていると「女性が出世しにくい」などの傾向を推測できることもあるので注意したいですね。 - 働いている人の声や口コミ
転職サイトやSNS、口コミサイトなどで、実際にその会社で働く(あるいは働いていた)人の声をリサーチしてみましょう。結婚・出産後のキャリアパスや制度利用のしやすさなど、リアルな体験談がヒントになります。
スキルアップは重要?
結婚後も働き続けるためには、どのようなスキルや資格が必要なのでしょうか。「夫や妻のサポートがあるから、正社員を辞めてパートでいいや」と考える方もいるかもしれませんが、20代のうちにスキルを身につけておけば、将来の選択肢が格段に広がります。
- ITスキル
プログラミングやWebデザイン、データ分析など、IT関連のスキルは需要が高まる一方です。オンライン学習やスクールに通うなどで習得しやすく、在宅勤務も実現しやすい分野と言えます。 - 語学力
英語などの語学力は依然として多くの企業で重宝されます。海外展開を視野に入れている企業や、外資系の会社であれば英語力があるだけで就職・転職のハードルが下がるでしょう。結婚後に海外転勤の話が出ることも考えられ、そのときにもプラスになります。 - コミュニケーションやマネジメント
結婚後は時間の制約が増えるケースが多いですから、限られた時間内で効率的に仕事を進めるマネジメント能力が求められることもしばしば。プロジェクトをまとめるリーダーシップや、チームメンバーとのコミュニケーションスキルを高めておくと、どの業界でも活躍しやすくなります。
結婚後を見据えてキャリアを選ぶ際、何を大切にする?
結婚後も働きたい20代の方にとって、転職活動では「自分が大切にする価値観」をはっきりさせることがとても重要です。たとえば、以下のような軸を考えてみると、自分に合った会社や職種を見つけやすいでしょう。
- ワークライフバランスの重視
結婚後は家事や育児、あるいはパートナーとの時間を大切にしたい方も多いですよね。残業が少なく、有給休暇を取りやすい会社を選ぶことで、プライベートと仕事を両立しやすくなります。 - キャリアアップへの意欲
子育てや家庭と両立しながらでも、管理職や専門職としてキャリアアップを狙いたい方もいます。そういった方は、社員のキャリア支援に積極的な企業や、女性管理職の比率が高い企業を探すと、理想に近づきやすいはずです。 - 安定性や福利厚生
結婚後は生活基盤の安定感を大切にしたいと考える方も多いでしょう。大企業や公的機関など、福利厚生が充実している職場を選べば、出産育児休業や介護休暇などの制度が整っている可能性が高まります。 - やりがい・社会貢献
一方で、経済的な安定よりも「自分が成長できるか」「社会に貢献できるか」というモチベーションを優先する方もいます。NPOやスタートアップなどでスピード感ある仕事をしたい場合は、その分フレキシブルに働ける制度をチェックするのが大切です。
結婚後に転勤はどうなる?
結婚後、パートナーの転勤があると、自分の仕事を続けられなくなるのではと心配する方もいます。これは男女問わず起こり得る問題です。事前にパートナーと話し合い、以下の点を確認しておくと安心です。
- パートナーの転勤可能性の有無
そもそも転勤が多い会社なのか、どれくらいのペースで転勤があるのか、どの地域に行く可能性があるのかを把握しておきましょう。 - 自分自身の在宅・リモートワークの可能性
仮に引っ越すことになっても、リモート勤務が認められている会社なら、仕事を続けられるケースもあります。フルリモートや一部リモートOKの企業を選んでおくと安心です。 - 転職・フリーランスという選択肢
パートナーと一緒に転勤先へついていきたい場合、思い切ってフリーランスとして働く道もあります。あるいは、全国どこでも通用する資格やスキルを持っていれば、転勤先でも仕事を見つけやすくなるでしょう。
結婚後に大きなライフイベントが重なっても慌てずに済むよう、事前に「もし○○になったら、こうしよう」というシミュレーションをしておくと心の余裕が生まれます。
まとめ
20代で「結婚後も働き続けたい」と考える方にとって、転職は未来の自分を見据えた大切なステップです。結婚や出産など、ライフステージの変化は予測しきれないことも多いですが、今から働き方や職種を選んでおくと、後になって「もう辞めるしかない…」と後悔するリスクを減らせます。
結婚後も仕事を続けやすい会社は、育休や時短勤務などの制度やリモートワーク環境が整っているだけでなく、その制度を実際に利用しやすい社風が根付いていることが大事です。また、20代の柔軟性を活かしてITスキルや資格を取得するなど、今後のキャリアに繋がるスキルアップをしておくのも効果的でしょう。
夫婦で一緒に転勤やライフプランを話し合い、自分らしい働き方を考える機会を大切にしてください。たとえ結婚後に環境や優先順位が変わっても、キャリアを諦めずバランスをとりながら仕事を続けるのは十分に可能です。自分に合う職場や働き方を見つけることで、ライフステージの変化に柔軟に対応しながら、長くキャリアを育んでいくことができるでしょう。
よくある質問/Q&A
Q1. 結婚後に正社員として働き続けるのは難しいですか?
A. 企業や業界によりますが、最近では育休・産休、時短勤務、リモートワークなど多様な働き方を整備する企業が増えています。自分に合った環境をしっかりリサーチして選べば、正社員でも十分に働き続けることが可能です。
Q2. 20代で転職して、結婚後にパートやアルバイトに切り替えるのはアリ?
A. アリです。ただし、一度パートやアルバイトに切り替えるとキャリアアップしにくい場合もあるため、将来どのようにキャリアを積んでいきたいかを考えたうえで判断すると良いでしょう。パートでもスキルを活かせる職種や資格があると選択肢が広がります。
Q3. 結婚後を見据えて、ITスキルを身につけたいのですが、未経験からでも大丈夫でしょうか?
A. 20代なら吸収力もあり、未経験からでも十分に学ぶチャンスがあります。オンラインスクールやプログラミングスクールなど活用方法はさまざまです。まずは基礎を固め、その後実務を通じて経験値を積むことで在宅やフリーランスといった働き方に発展させやすくなります。
Q4. 転勤族のパートナーと結婚する予定で、仕事を続けられるか不安です。どうすればいい?
A. 転勤先でも続けられるリモートワークが可能な職種や、全国どこでも通用する資格を取得すると安心感が増します。また、フリーランスや派遣といった働き方も選択肢に入れ、パートナーとしっかりライフプランを話し合いましょう。
Q5. 結婚後に仕事を辞めたい気持ちと続けたい気持ちが半々です。どちらを選んでも後悔しないためには?
A. 大切なのは、自分が望むライフスタイルを明確にイメージすること。家事や育児をメインにしたいなら、在宅勤務やパートでも満足感が得られるかもしれません。逆にキャリアアップを強く望むなら、制度の整った正社員のポジションを探すと良いでしょう。将来像をパートナーとすり合わせることで、より納得感のある選択ができます。